医療コラム

花粉症

アレルギーの成り立ち

  1. 花粉などの異物(抗原)が体に入る
  2. 体がこれを認識して抗体の一種「IgE抗体」が出来る
  3. IgE抗体は鼻の粘膜などに多く集まってきて、肥満細胞と呼ばれるものの表面に並ぶ
  4. そこへ再び異物が入ると、異物とIgE抗体が結合します
  5. するとそれまで肥満細胞内に収まっていた顆粒が外へ放出されるようになります
  6. 顆粒に含まれていたヒスタミンなどの刺激物が神経や血管に働きかけるため、鼻がムズムズしたり、鼻水が出るといったアレルギー反応が現れます

環境的な要因

  • 住環境の変化によりアレルギーをもつ人が増えた
  • 食生活の変化(高たんぱく食のため、異物への反応が過敏になる)
  • スギの適齢期(最も花粉をつける時期)
  • 気密性の高い住宅
  • 大気汚染
  • コンクリートやアスファルトの地面(花粉が停滞する)

※現代は花粉症になりやすい状況と言える

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花粉症の症状と検査

花粉症の症状はさまざまだが、これらの症状が毎年決まった時期に現れる場合には、花粉症を疑って検査を受ける。
検査は症状が治まっている時期に受けることが大切です。

症状
  • 鼻が詰まる、鼻水が止まらない
  • くしゃみが出る
  • 目やにや涙が出る、目が充血する
  • 頭がぼんやりする
  • 倦怠感、微熱
  • 下痢
検査
  • 皮膚反応テスト
  • 血液抗体反応テスト

自分でできる予防対策

  • 窓を閉め切る
  • 外出を控える
  • マスク、めがねをする
  • 衣類や髪についた花粉をはたき落としてから家に入る
  • 洗濯物は花粉をはたき落としてから取り込む
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予防には専用マスクを

花粉症専用マスクは普通の物よりキメが細かいだけでなく、微少の花粉を通しにくくなっています。

花粉症の原因となる植物

  • スギ花粉(1月下旬〜5月上旬)
  • イネ科(4月中旬〜7月中旬・8月初旬〜11月上旬)
    イネ科には牧草も含まれる
  • キク科(8月中旬〜11月下旬)
    キク科の植物にはブタクサやヨモギなど、よく見られる雑草が多い
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